De Inktpot
ユトレヒトのデ・インクトポット(De Inktpot)は、オランダ最大のれんが造建築です。ジョージ・ファン・ヘールコムが設計し、1918年から1921年にかけて、オランダ国鉄の中央管理施設として建てられました。正方形の大きな姿が、ふた付きの古いインク壺に似ていることから、この呼び名が定着しました。現在はプロレールの本社として使われ、ユトレヒトの鉄道遺産と建築景観を支えています。
建設には2200万個以上のれんがと、およそ4000立方メートルのオーク材が使われました。第一次世界大戦後の資材不足に対応するため、鉄道会社はれんが工場や木材会社、船、リンブルフ州の森まで確保し、基礎には約21キロメートルの古い鉄道レールを用いました。内部には記念碑的な階段、広い会議室、アール・デコ様式のオーク材の時計、27立方メートルの貯水槽を備えた給水塔があります。
屋上では、直径12メートルの円盤形作品が目を引きます。マルク・ライグロックが「パノラマ2000」のために制作した作品で、街全体の芸術企画から残る唯一の作品です。前庭には鉄道殉職者の記念碑が立ち、緑地は文化行事にも使われます。建物には保護されたコウモリの大きな群れも暮らしています。
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