Xemeneia de la Macosa
バルセロナのポブレノウ地区に立つXemeneia de la Macosaは、旧マコサ工場に残る産業用煙突です。1950年に建てられた高さ65.3メートルの塔は、市内で最も高い産業用煙突として空に伸びています。十角形のコンクリート製プリズムという造形が、周囲の都市景観に独特の輪郭を与えています。
工場の起源は19世紀半ば、ジローナ家が始めた金属加工事業にさかのぼります。事業はカン・ジローナを経てマコサへ発展し、鉄製品から鉄道車両、路面電車、バス、トロリーバスまで製造しました。最盛期には約16万4,000平方メートルの敷地で、1,200人を超える労働者が働いていました。鉄道会社向けの車両を生産した大工場は、バルセロナの産業活動と交通網を支え、戦後初期の労働運動とも結びついていました。
1992年のオリンピックを前にした都市再開発で工場の建物は解体され、跡地は現在のディアゴナル・マル公園と商業地区へ変わりました。この煙突だけが、かつての広大な工場とそこで働いた人々を今に伝えています。市内で最後に建設された産業用煙突という一点も、産業都市から現代都市へ移るバルセロナの変化を印象づけます。
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