Turm 19 (Dorothea)
オーストリアのリンツに立つTurm 19(ドロテア)は、19世紀の要塞建築を伝える塔です。1830年代、この塔はマクシミリアン要塞線の一部として、都市を囲む防衛網に組み込まれました。周囲には独立した32基の塔が配置され、隣接する塔が互いに援護できる構想でした。
建設は1831年に始まり、多くの塔が1833年までに完成し、1838年に軍へ引き渡されました。標準型の塔には、石壁の三重の同心円状構造と、弾薬庫や兵士の居住区が設けられていました。粗石とれんがの壁は堀と土塁に囲まれ、背面の入口へは跳ね橋で渡りました。1858年頃には、射程と威力を高めた施条砲によって防衛施設としての効果が薄れ、都市の拡大も防衛線を越えて進みました。
1883年にリンツ周辺の建築制限が解除されると、市街地は旧防衛区域の外側へ広がりました。多くの塔が売却や解体を経た一方、19番は現存する塔の一つとして、リンツの軍事史と都市の変化を今に伝えています。
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