Casa Enric Llorenç
カサ・エンリック・リョレンスは、バルセロナのアシャンプラ地区に建つ住宅建築です。1904年に建設が始まり、1907年に完成しました。角を斜めに切った外形と左右対称のファサードが、通りの交差点に印象的な輪郭をつくります。設計を手がけたのは建築家ジョゼップ・ペレス・イ・テラサで、歴史主義的な彫刻装飾に近代主義の要素が重なります。
正面中央の入口には、溝彫りのあるトスカナ式円柱と半円アーチがあります。主階には三つの張り出し窓が並び、中央は八本のトスカナ式円柱、左右は半円形の構成です。クリーム色と黄土色のスグラフィート、鉄製のバルコニー、植物文様の装飾が各階をつなぎます。1916年には、アントニ・ミリャス・イ・フィゲロラがカレル・デ・コルセガ側への増築を設計しました。建物は市議会の芸術建築コンクールで佳作に選ばれ、その記念銘板が外壁に残っています。
内部では、白い漆喰レリーフを施したロココ調の玄関ホールが、トスカナ式円柱の支えるアーチへ続きます。大理石階段の上には装飾柱とランタンがあり、樽形ヴォールトの天井には天使と花を描いたフレスコ画が広がります。斜めの角を地上から最上階まで貫く四本の円柱も、立面を見上げたときに残る具体的な見どころです。
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